悪口言わない映画感想記

いいことしか書かない!

スパイダーマン:ノーウェイホーム【ベタ褒め感想】

先日、2回目のスパイダーマンノーウェイホームを見てきました。1回目と違い先の展開を分かっているので、細かなシーンなどに目を向けて見ることができました。そして改めて感想がたくさん出てきたので、それを書いていきたいと思います。初めてのブログなのでお手柔らかに。

※映画を思い出しながら書いているので内容に誤りがあるかもしれません。

※あらすじ 以降の内容にはネタバレが含まれているので気をつけてください。

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あらすじ

ピーターがスパイダーマンだという記憶を世界から消す為に、危険な呪文を唱えたドクター・ストレンジ。その結果、このユニバースに、ドック・オック、グリーン・ゴブリン、エレクトロ、サンドマンリザードといった強敵たちを呼び寄せてしまう。マルチバースが現実のものとなってしまったのだ。彼らがこのユニバースに同時に存在することだけでも既に危険な状況に。ストレンジは、ピーター、MJ、ネッドに協力を求め、彼らを各々のユニバースに戻そうと試みるが、次々とスパイダーマンに襲い掛かるヴィラン等。その脅威は、恋人のMJ、親友のネッド、さらにはメイ叔母さんにまで。最大の危機にさらされた、ピーター。このユニバースを守り、愛する人たちを守るために、彼に突きつけられる〈選択〉とは──

引用元:映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』 | オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ

 

 

今作ではサム・ライミ版、アメイジングシリーズのヴィランが登場することが予告映像から判明していて、話題になっていました。

 

ここから先はネタバレも含めた感想を書きます。まだ見てない人は、ぜひ映画館に行ってから読んでください。ぜひ!本当に!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魅力的なヴィラン

書きたいことが多すぎるので、キャラクターごとに感想を書いていきます。

今作は、歴代の映画を一本使ってバックグラウンドが描かれて来たヴィラン達が集結するので、最初からキャラクターの魅力が全開です。ヴィランサイドのアベンジャーズ(スパイダーマン的にはシニスター・シックス)って感じですね。

 

初代スパイダーマン=トビー アメイジングスパイダーマン=アンドリュー ホームスパイダーマン=トム の表記で書いていきます。

グリーン・ゴブリン

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サム・ライミスパイダーマンの最初のヴィランにして、ホーム三部作のラストを飾るヴィラン。ピーターに殴られながらも、ゴブリンスマイルを続けるウィルム・デフォーの怪演が素晴らしかったです。自由の女神でのバトルでも、登場が最後だったのでラスボス感満載でした。

一回目見た時も思ったんですが、力がとても強い!ビルでの肉弾戦ではトムをボコボコにしていました。ラストバトルでトムが勝てそうだったのは、メイ叔母さんの注射で弱体化していたからかな?トムの怒りのパワーも勝因に影響してそう。

「peter,peter,peter」も最高でした!やってることは最悪だけど。今作の2回目を見に行く前にサム・ライミスパイダーマン1を見直していたら、どこかのシーンでゴブリンが単語を3回繰り返してるシーンがありました。こういう細かいキャラクターの性格や特徴を、しっかり再現してくれるのは本当にありがたいですね。ジョン・ワッツ監督とウィルム・デフォーに感謝!

ノーマン・オズボーンの人格の方もすごく良かったです。本当にかわいそうで、助けてあげないといけないという気持ちにさせられました。トムがヴィラン達の治療を始めたのも、ノーマンの「ピーター、助けてくれ」が決め手になっていると思います。後は、ドーナッツをこっそりポケットに入れるシーンが好きです笑 ノーマンの人格も完全な善人ではないところが、人間味が溢れていていいですね。

2回目で気がついたのは、オクタヴィアス博士に「本当の自分に戻れるぞ」と言われてからグリーンゴブリン化するまでセリフが無いんですよね。この一言がグリーンゴブリンを呼び起こしてしまったのかなという気がします。

軍需企業を経営してたノーマン的には、とても発達しているMCUの世界はどんな風に見えたのかすごく気になります。この世界における軍需企業の元TOPであるスタークとの会話も見てみたかったな〜。会話と言えば、サム・ライミ版では見ることができなかったオクトパス博士との会話が聞けたのも嬉しかったです。

最後の注射を刺される直前まで、あの狂気の笑いをしていたグリーン・ゴブリンはなんだかんだ自分のやりたいことをやって満足に(ゴブリンとしての人格が)死ねたのかなと思いました。

 

ドクター・オクトパス

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予告編でも一番最初に再登場が明かされたヴィランサム・ライミスパイダーマン2で登場しました。ロボットアームの制御装置のAIが暴走してヴィランになっています。しかし本当のオットー・オクタヴィアス博士はとてもいい人です。

冒頭の戦闘はこの映画の中でも特に好きなシーンです。おじさんがたった4本のアームを使って戦うだけなのに、とてもかっこいい!アインマンやヴァルチャーなど、機械系の装備を付けているキャラクターは実写(CG)に限るなと思いました。実用的な設計のもと制作した場合は、無駄になるであろう細かな動きがオタク心をくすぐるんだろうな、と。フィクションの極みですね。すごく好きです。あと生身の肉体が強い笑 

自由の女神でのバトルでは、エレクトロのアークリアクターを取ったり、ゴブリンのグライダーを止めてくれたり、色々してくれます。味方になってからが頼もしすぎる!画面の隅でもストレンジを守ったり、能力を失ったヴィラン達を救出したりと大活躍でした。このシーンを見た時、他のヴィランも含めてスパイダーマンと共闘してる姿がもっと見てみたいなと思ってしまいました。敵はサノス的なやつで。

トビーとの会話も何かこう、グッとくるものがありました。というか今作はそんなシーンばかりです。アークリアクターを手にした後のセリフも熱かったですね。

サンクタムでの、トムに「お前は質問ばかりでうんざりだ!」と大声でキレるシーンは2回目なのに少しビクッとしてしまいました笑 いきなり大声でキレんといてください笑 でもその後、聞いてもいないのに勝手にノーマンについて教えてくれるのも面白かったです。ヴィラン状態の時は終始ツンデレみたいなキャラでした。

アームの主導権を奪われてからはMITの先生に怒られたり、メイ叔母さんに塩水か真水かでいじられたりと散々な扱いでしたが、アームの洗脳から解放された瞬間の演技はとても素晴らしいものでした。その後にノーマンに話しかける様子も、解放されたことが本当に嬉しそうな感じで良かったなと思いました。オクタヴィアス博士には元の世界でも幸せになってほしいです。

 

エレクトロ

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おそらく能力だけでみれば今作の最強格のヴィランアメイジングスパイダーマン2で登場しました。アメスパではバーコード頭でしたが、イメチェンしてカッコいい感じになってます。能力を手にする前のマックス・ディロンは優秀な電気技師でスパイダーマン(特別なもの)に憧れていました。

今作での登場シーンは電線の上にエネルギーが集まって人型が形成されるところでした。一瞬で登場するのではなく、充電中のあの不気味な時間がエレクトロ再登場をより素晴らしいものにしたと思います。

2回目で気がついたシーンの中で一番好きなのは、エレクトロとサンドマンの会話でした。エレクトロが「ここ(このユニバース)はいい場所だ」といい、サンドマンが「このコンドミニアムか?」といった後のエレクトロのセリフで、「そうそうこの部屋は快適だ。そうじゃなくてこのユニバースが〜」という感じのシーンです。明らかにノリツッコミです。元々好きでしたが、更にエレクトロが好きになりました。

アークリアクターを動力源にするのはいい設定だなと思います。MCUならではという感じで、クロスオーバーを使いこなしているなと感じました。エレクトロの弱点は燃費の悪さだと思うのですが、これを使うことで見事にカバーされました。

グリーンゴブリンにも言えることですが、今作では原作コミックス寄りでは無いデザインのヴィランを上手い形で原作に寄せたなと思いました。もちろん二人の元の映画のデザインも好きですが、それはそれ、これはこれという形ですごく気に入っています。

 

サンドマン

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実験に巻き込まれて、砂人間になったヴィランサム・ライミスパイダーマン3に登場します。ヴィラン軍の中で唯一元々悪人(訳あり)でした。3のラストでトビーに許して貰った後どこかに飛んでいった、元の映画で死んでないタイプのヴィランです。今作では声のみの出演でした。

今作での登場シーンは、まさかのトムとの共闘でした。多分エレクトロが強すぎるせいです。相性がいいのかサクサク戦闘が進み、勝利しました。サンドマンの能力は応用が効きますね。

僕が1回目見た時にあまり理解できなかったポイントが、サンドマンの行動理念です。なぜスパイダーマンを裏切って他のヴィランと手を組むのかがわかりませんでした。しかし、〈娘に会いたい〉と考えていると思いながら2回目を見ると全て繋がりました。娘に会いたいから早く元の世界に帰りたくて、実験に協力していたのです。自由の女神での戦闘でも、他のヴィランと手を組んでいたのではなく、早く帰りたかっただけで協力なんかしていなかったというわけです。

その証拠にエレクトロが、「(スイッチを破壊するから)お前も帰れないぞ」といったシーンの後に、サンドマンがエレクトロを砂で包んで攻撃を妨害していました。アークリアクターを手にしたエレクトロがいる割にはあまり苦戦していないなと思っていましたが、サンドマンのおかげだったみたいです。It's been Sandoman all along! 1回目に見にいった時にはスパイダーマンズが揃った興奮などで冷静に見れていなかったようです。今作は情報量が(いい意味で)多すぎます!

他のユニバースから来たキャラクターの中ではあまり賢くないので混乱していたんだなとは思うんですが、やっぱり一緒に戦ってくれても良かったじゃん!

 

リザード

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画像はアメイジングスパイダーマン™️ 公式サイトに写真がなかったのでコナーズ博士

オズコープ社に勤めていたトカゲ人間に返信するヴィランアメイジングスパイダーマン1に登場します。コナーズ博士は右腕を失った科学者で、その腕の再生を試みた結果リザードに返信してしまいます。役を演じたリス・エヴァンスが、この映画の裏で公開されていた「キングスマン」のラスプーチンを演じていたからなのか、声のみの出演となっていて出番が一番少なかったです。

ノーマンとオクタヴィアスのように、エレクトロとリザードの会話もありました。同じ世界でありながら喋ることのなかった二人の会話が見られるだけで嬉しいですね。同じ会社に勤めていただけあって面識はあったようです。こうなるとサンドマンだけ知り合いがいなくてかわいそう。

1回目見た時には出番が少ないな〜と思っていましたが、2回目で、リザードに関するドラマが少ないだけで戦闘には結構参加していることに気がつきました。ビルの外に吹き飛ばされたトムをグリーンゴブリンにパスしていました。凶悪です。

 

その他

JJJ

今作では間違えなくヴィラン!もしかしたらグリーン・ゴブリンよりひどいかも笑

J・ジョナ・ジェイムソン(JJJ)は新聞デイリービューグルの編集長です。サム・ライミスパイダーマンで登場し、MCUにはファー・フロムホームのラストで再登場しました。俳優はどちらもJ.K.シモンズですが、ヴィランスパイダーマン達と違い、同じ顔の別人という設定です。スパイダーマンが嫌いで、悪い印象を持たせる記事を書いていますが、根っからのジャーナリストです。

歴代作品では、常にスパイダーマンの方が優位に立っていて、市民もスパイダーマンの味方をしてくれていたので愛すべき憎まれキャラでした。しかしホームシリーズでの登場は、市民のスパイダーマンに対する印象がミステリオのせいで最悪で、正体もバレてしまったタイミングだったので純粋なヘイトを集めていました。

正直、やっていることは歴代のシリーズとそんなに変わらないと思うんですが、タイミングが最悪だと思います。一番ヒヤヒヤしたのは、JJJがトムがヴィラン達といる家の前に来たシーンです。ちょうどそのタイミングでスパイダーセンスが発動していたので、JJJのせいでヴィラン達が暴走してしまい全てが台無しになるかもしれないと、僕は心配していました。結果グリーンゴブリンのせいで、最悪の結末になってしまうのですが、もしそれの原因がJJJになっていたら本当に洒落にならなかったのでまだ良かったなと思います。

 

木です。エレクトロいわくただの木。エレクトロ戦でスパイダーマンサンクタム送りにされていました。

 

最高のヒーローとその仲間達

ヴィランも最高でしたが、ヒーロサイドも最高!トムとMJとネッドの三人には本当に幸せになって欲しい!

そして、あの二人も帰って来ました。

 

スパイダーマン

ピーター・パーカー(トビー・マグアイア)

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画像はスパイダーマン™️

サム・ライミスパイダーマンの主人公です。あまりマーベルに詳しく無い人でも、スパイダーマンといえばトビーというイメージを持っている人が多いと思います。逆さのキスのシーンはとても有名ですね。予告ではアンドリューと共にその存在が伏せられていたサプライズキャラクターです。

1回目を見に行った時は、二人の登場シーンで観客から「おぉ〜」という声が上がっていました。こういうのは公開日の特権ですね。流石に2回目の時は、公開日から日が空いていたのでそういうのはなかったです。海外の方が公開が早かったのでネタバレがSNS上にたくさんあがっていたらしいですが、一切踏まずに見に行くことができて本当によかったです。

スパイダーマンズの中で唯一体の中でウェブを生成できるので、それについていじられていたり、スイングのやりすぎで腰を痛めていたりと、おもしろシーンがありました笑 スパイダーセンスに頼ってからのスパイダーマンズの戦闘で、あの「フォーォォ!」が聞けたのも嬉しかったです。MJとうまくいっているという話が聞けたのもよかったです。

サム・ライミ版3作品ででトビーを苦しめてきたノーマン・オズボーンの死に対して、後悔していると言うことが語られました。実際あの出来事がなければ、トビーとMJ(メリー・ジェーン)とハリー・オズボーンの三人の関係はもっとマシになっていたと思うので、トムがゴブリンをグライダーで刺そうとするのを止めるシーンにはとても説得力がありました。復讐は何も産まないと言うことを一番理解しているスパイダーマンだと思います。年長者の貫禄がありました。

 

ピーター・パーカー(アンドリュー・ガーフィールド)

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画像はアメイジングスパイダーマン™️

アメイジングスパイダーマンの主人公です。スパイダーマンMCUに合流するためにアメイジングシリーズは打ち切られてしまったので、2までしかありません。今回の再登場を機に3が製作されればいいなと思います。

スパイダーマンズの中では一番陽キャ感がありますね。今作の初登上シーンでは、MJにパンを投げられたり、蜘蛛の巣を取らされたりと面白い扱いを受けていました。ネッドが「ヴィランになって襲わない」と言ったシーンでは、「それすごく大事」という感じで頷いていたのが印象的です。

やはり一番印象的だったのは、落下してしまったMJを助けるシーンですね。アメイジングスパイダーマン2といえばグウェンの死がとても印象的でした。ヒロインが死んでしまうという展開に多くの人が驚いたと思います。なので、ただ高いところから飛び降りて人を救出するというスパイダーマンではよくあるシチュエーションであるにも関わらず、アンドリューの後悔と絶対に助けるという気概を感じることができる良いシーンになっていました。ウェブを使わずに直接助けに行っているのもいいですね。僕はアンドリューがMJを助けた瞬間、心の中でガッツポーズをしていました。本当によかったです。本当によかったです。

今作はアメイジングスパイダーマン2.5としての側面も持っているのかなと思いました。グウェンを失ってしまった世界で一人戦い続けるアンドリューをぜひ見たいです。アメイジングスパイダーマン3待ってます!

 

ピーター・パーカー(トム・ホランド)

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トム・ホランドが演じたスパイダーマンは歴代のスパイダーマンと違い、ヒーローがたくさん存在するユニバースに誕生しました。トニー・スタークというヒーローの先輩がいたり、秘密を共有することのできるヒーロー仲間もいます。作風も今までのものと比べると明るく、こんなのスパイダーマンじゃない!という人もいた気がします。逆にこれくらい明るい方が原作に近いという理由で評価が高かったりしたイメージもあります。ちなみに僕はどのシリーズのスパイダーマンも等しく好きです。

とにかくトムには愛嬌があると思います。常に師匠ポジションのキャラクターがいて、ヒーロー達の中でも(MCUの中では)新顔ということもあり、末っ子感満載です。前にどこかで見たのですが、トム・ホランドは「世界の孫」と呼ばれているとかいないとか。オクトパスからアームの主導権を奪った時の嬉しそうな顔は僕も好きです。そんなトムだからこそ、ラストはとても辛かったです。

シリーズ三作目なので、戦闘力と戦いのアイデアには貫禄が出て来ている気がしました。オクトパスとエレクトロの戦いも結構あっさり勝てていましたし、対ストレンジも見事に切り抜けました。そして、それに伴って考え方も慎重になってきたなと思います。

MJの項目で詳しく書きますが、MJはトムの影響を受けて変わっていきました。逆にトムはMJの影響を受けていると思います。まだまだ危なっかいし部分はあるものの、今作ではメイ叔母さんに言われるまでヴィランをそのまま送り返そうとしていたり、ラストシーンでもMJとネッドのことを思い正体を明かさないという選択をしています。今までと違い、最悪の想定をしているシーンが多いなという印象でした。もちろんこの変化は、正体をバラされたことによるMJとネッドへの被害や、メイ叔母さんが死んでしまったことなどが主な原因だと思いますが、自由の女神でのバトル直前に、トムはMJの口癖である「期待しなければ失望はしない」という言葉を自分から言いました。そういうシーンからも、お互い影響を受けているのかなという印象があります。

メイ叔母さんを死なせてしまった後、MJとネッドがトムを見つけ出して慰めてくれるシーンがありました。このシーンを見て僕は、この二人がいる限りトムは大丈夫だと思っていました。この三人で今後支え合って生きていける、と思っていました。そんな中でのあのラストだったので本当に辛かったです。でも、トムが決めた道なので正体を明かさないという方針のまま頑張ってほしいです。その上で、MJとネッドが頑張って思い出すか正体を見破るかをしてほしいです。

 

MJ

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トム・ホランドの恋人MJ(ミシェル・ジョーンズ)は、ホーム・カミングではメインヒロインではありませんでした。少しダークな雰囲気で、トムにちょっかいをかける同じクラブの友達?のような存在でした。ファー・フロムホームでは、スパイダーマンの正体に自力で辿り着きます。なぜかというと、トムのことが気になっていてずっと見ていたからでした。両思いの二人はそのままカップルになり、そしてミステリオに正体を暴かれてしまいます。ちなみにリアルでもトム・ホランドとMJを演じるゼン・デイヤは付き合ってるらしいですね。

僕はホームシリーズの中で一番成長したのがMJだと思っています。もちろん本人が変化を求めていないのであれば、ホーム・カミングの性格のままでも良かったと思いますし、成長という表現を使っていますが元々の性格がダメだという意味ではありません。

MJは、「人とうまく接することができない自分を変えようとしてきた」と言っていました。トムと付き合い始めて少しずつ変わることができたMJは女神の像での決戦前に、今作での口癖であった「期待しなければ失望しない」というセリフではなく、「やっちゃえ!」とトムに声をかけます。他にも、敵対する人に対する毒舌はそのままに、親しい人には素直な気持ちを伝えることができるようになっていました。これは無事彼女が望む姿に変わることができたと言ってもいいと思います。

トムの記憶を無くしてしまった彼女ですが、エンディングでは明るい性格のキャラクターとして描かれています。トムの記憶は消えても彼の影響は残っているということでしょう。このようなシーンからもトムのこれまでの活躍や人生は無駄ではなかったなと感じることができました。前作で貰ったブラックダリアのネックレスもつけたままでした。

記憶消去前、MJは「もし会いに来なかったら、私が見つけ出す」と言ってくれました。トムは自分の話をしないことに決めたようなので、ぜひMJが自力で真実にたどり着くか、もしくは改めてトムに恋をしてくれるような展開を期待しています。MJはとてもパワフルで行動力のある女性です。きっとやり遂げてくれるでしょう。

 

ネッド・リーズ

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トムの親友で、一般人の中では一番最初にスパイダーマンであることを知った人物です。椅子の男に憧れていて、ホームシリーズでは実際にそれ相応の働きをしてきました。トムがスムーズにヒーロー活動を行うことができたのはネッドのおかげだと思います。コメディシーンを担当することも多く、非常に魅力的なキャラクターでした。

今までのスパイダーマンの親友ポジションは、ハリー・オズボーンと言う名のキャラクターだったのですが、二人ともヴィラン化してスパイダーマンを襲っています。そして原作コミックスでのネッド・リーズはホブ・コブリンというヴィランになるらしいので、ホーム・カミング上映時からネッドがトムを裏切らないか心配されていましたが、今作ではそんな視聴者の疑惑を晴らすかのように、トムに「ヴィランになって襲ったりしないよ」と言っていました笑 トムとの再会がヒーローとヴィランの関係性にならないことを祈っています。

また、ネッドがスリングリングを使ってゲートを開くシーンは観客全員が驚いたと思います。ストレンジも驚いていたので、サンクタム経由で再びトムに会うきっかけができればいいなと思っています。

MCUの中で貴重な高校生ヒーロースパイダーマンを、高校生たらしめたのは間違いなくネッドというキャラクターと、それを演じたジェイコブ・バタロンがいたからこそだと思っています。二人の些細なシーンがトム・ホランドスパイダーマンにリアリティを与えたと思います。エンドゲームラストのネッドとトムのハグは感動しました。

なので個人的にトムのことを一番最初に思い出すのは、最初に正体を知ったネッドがいいなと思っています。

エンディングで映ったネッドとの思い出のレゴ・パルパティーンを見て、すごく悲しい気持ちになりました。ので買いました。

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メイ叔母さん

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画像はスパイダーマン:ホームカミング

トニー・スターク曰く「美人すぎる叔母さん」。歴代のメイ叔母さんと比べると非常に若いです。今作では、F.E.A.S.Tという事前団体で働いています。ベン叔父さんが登場していないMCUの世界では、おそらく現在唯一トムと血が繋がった家族です。

トムにミステリオ殺しの容疑がかかった時は、全力で助けてくれました。僕は細かい法律に詳しくないのでよくわかりませんが、メイ叔母さんの知識が豊富だったのは裁判大国のアメリカならではなのかもしれません。とても頼もしかったです。

そして物語中盤、自分が助けたグリーン・ゴブリンの手によって殺されてしまいます。明るい作風の ホームシリーズのキャラクターで死者が出ることを想像していなかったのでショックでした。

最期には、MCU上では一度も登場していなかったあのセリフ、「大いなる力には、大いなる責任が伴う」ということをトムに伝えました。このセリフを言う=死亡確定のようなものなので、このセリフを聞けた感動と死んでしまうという悲しみで感情がゴチャゴチャになりました。

 

ハッピー・ホーガン

トニー・スタークの元部下で親友。演じているのは映画「アイアンマン」の監督をしているジョン・ファブローです。マンダロリアンも面白い!

今作では冒頭のメイ叔母さんとの破局の話で登場しますが、ここで破局させたのは、メイ叔母さんが死んだ時に恋人関係であれば話がさらに複雑になるからなのかなと思いました。

以降大きな出番はありませんが、メイ叔母さんのお墓の前でのトムとの会話は、赤の他人のような雰囲気があってとても辛かったです。ハッピーにだけは記憶消去前に別れの挨拶ができていなかったのも辛さに拍車をかけているような気がします。

ハッピーはトムを長年支え続けてくれた良き理解者だったと思います。ファー・フロムホームでのジェットで迎えにきてくれるシーンなどからもわかる通り、スタークに代わる父親のような、それでいて親友のような雰囲気を持つハッピーが大好きでした。

スパイダーマンの存在は覚えているらしいので、何らかの形で思い出して欲しいです。

 

ドクター・ストレンジ

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サンクタム・サンクトラムに住む、元ソーサラー・スプリーム(至高の魔術師)です。スパイダーマンとはインフィニティー・ウォーで共闘しました。少し傲慢でトラブルメーカーの気質を持っているので、予告編の時点では今回の騒動の元凶扱いされていました。

実際蓋を開けてみるとワガママを言ったのはトムで、ストレンジは(最初に注意をしなかったことなどを除き)ほとんど悪くありませんでした。ストレンジが元凶ということ自体は間違ってないんですけどね。

印象的だったのはやっぱりミラーディメンションでの戦闘ですね。僕は「ドクター・ストレンジ」の映画を映画館で見られていなかったのですが、今回やっとミラーディメンションを見ることができました。迫力満点で見応えがありましたね。お互い手は抜いているだろうけど、トムが勝負に勝ったのも驚きでした。

自由の女神でのバトルのラストでは、記憶を消す魔術を使う前にお別れを言いに行かせてくれるというピンチなのにトムを気遣う行動を見せてくれました。結構優しいですね。

同じ魔術師のウォンですら「サンクタムの満月の宴」とかいうイベントを忘れてしまっているので、やっぱり記憶が戻るのは厳しいのかな〜。

ヴィラン達がそれぞれの世界に能力を失ってから戻ることによる世界の分岐の話などが、「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」で見ることができれば嬉しいです。楽しみ!

 

その他

フラッシュ・トンプソン

歴代のフラッシュと違い、ちょっと間抜けですね。M.Jのバイト先に来た時、「落ちたのか?」と言うシーンがありましたが、あれは煽りにきたのではなく、3人の合格を当然のものと思っていたのかなと思いました。

トムを取り囲む状況が大きく変化していく中、フラッシュもまたM.J達と同じように通常運転だったので、安心感がありました。トムに関する記憶が消された後の本の売上はどうなったかな?笑

 

ウォン

MCU作品にチラッと顔出しすることの多いウォン。この調子で面識のないヒーロー達を繋げる役割を担ってほしいです。そしてサノスの一件の後、ソーサラー・スプリーム(至高の魔術師)になっていることが、さらっと語られました。まあ強いもんね。

 

マット・マードック

デア・デビルのことを全然知らなかったので、レンガを受け止めたシーンにとても驚きました。かっこよかったです。2回目で気が付いたのが、トムもしっかりレンガを受け止める構えをしてました。

宿敵キング・ピンも「ホーク・アイ」に登場していたので、「デア・デビル」のドラマも見てみたいなと思いました。

 

ヴェノム

レット・ゼアビー・カーネイジのエンドクレジットでMCUの世界に移動してきたヴェノム。

もちろん本編に登場してトムと一緒に戦って欲しかったですが、本編の情報量がさらに増えるので丁度いい登場の仕方だったと思います。でもせっかく来たのにすぐに追い返されていたのがちょっとかわいそうでした笑 シンビオートをMCUの世界に残していったのは、今後の伏線なのか、それともただのファンサービスなのか、いずれにせよ今後のMCUに期待ですね。

 

全体を通して

大いなる力には大いなる責任が伴う

メイ叔母さんは困っている人に手を差し伸べるようにトムに言い続けました。その結果死んでしまった今でもメイ叔母さんの言い分は変わらないだろうと、トムも考えていました。しかしこの「困っている人に、何かを犠牲にするかもしれない状況で手を差し伸べるという考え」というのは助ける側にとって難しい考え方です。

よくはないのですが、ハッピーの家での騒動で死んだのが、助けると言い出したメイとトムだけならまだ良いと思います。劇中ではどうなったか描かれていませんでしたが、被害を出さずに返す方法が(この場合帰ったヴィランは死んでしまう)あったにも関わらず、助けようとしてしまったせいで関係の無い人が被害に遭ってしまうということはあってはならないことです。もしそんなことがあった場合、その関係のない人達はヒーローに殺されたも同然です。

エンド・ゲームでも似たような状況がありました。世界の半分の人たちを取り戻すために、安全性が証明されていないタイムスリップを行うことで生き残った全世界の人を危険な目に遭わしてしまうかもしれないという話です。MCUではヒーロー活動に伴う一般人の犠牲について、大きなテーマで扱ってきました。

一般人ではどうすることもできないことも、ヒーロー達なら解決することができます。というよりもヒーロー達にしか解決できないことが多いです。全人類の命運を一癖も二癖もあるヒーローに委ねて市民はただ応援することしかできない。そんな状況を避けるために考案されたのがソコヴィア協定でした。ヒーロー映画で無視されがちなこの問題に踏み込んだMCUは本当に素晴らしいと思います。勝利したからといって全ての人にとってハッピーエンドでは無いのです。そして、そんなソコヴィア協定に従って、責任を別のところへ移せば助けられる人も助けられないというのがキャプテン側の意見。判断と責任は自分達で負うということですね。

結局は結果論だと思います。成功したら賞賛され、失敗すると叩かれる、現実の世界でもよくある話。アメイジングスパイダーマン2のマックス(エレクトロ)も、能力をうまく扱えなかったせいで危険人物扱いされてしまいました。

しかし行動しなければ、その良いか悪いかも分からない結果すら得ることができません。一瞬の判断で多くの人を救うことができ、少しの油断で大切な人を失ってしまうかもしれない。ヒーローとは選択の連続と共にあるものなのです。

自分の身の丈にあった行動しかしてはいけないというのも、違うと思います。よく(超人的な意味での)能力の無いヒロインが何かをして、事態を悪化させると視聴者からすごく嫌われますよね。物語を見ている以上もどかしくなる気持ちはわかりますが、僕は理想を求めて行動するということは大切だと思います。本人に力が無くてもその行動によって影響を与えることができるからです。もちろん何もしないのも行動のうちだと思います。さらに、その理想を求める代償を払い、そこで出た犠牲の責任をとる覚悟があるものこそがヒーローだと思います。

長くなりましたが、僕はメイ叔母さんの考え方に賛成です。理想に近づくための行動に伴う犠牲に対して背を向けず責任を取る。それが「大いなる力には、大いなる責任が伴う」ということだと思います。

完璧でないと全てを救うことは不可能で、救えなかったという事実を抱えながらヒーロー達は活動を続けます。しかし、酷なことですが救うこと自体を諦めてしまってはいけないのです。

ヒーローの師匠であるトニー・スタークを失い、頼れる人もいなくなったトムは今後歴代のスパイダーマンと同様、メイ叔母さんの「大いなる力には、大いなる責任が伴う」という言葉を支えにヒーロー活動を続けていくでしょう。正解が一つとは限らないし、時には自分のミスで救えるはずの命を失ってしまうかもしれません。しかし選択の末トムがたどり着く未来が良いものであればいいなと思います。

 

スパイダーマンの宿命

これまで楽しくやってきたトムスパイダーマンも、メイ叔母さんを失い、更には親友と彼女さえも失ってしまいました。ヒーローのオリジンストーリーで大きな犠牲を伴うことは多いですが、スパイダーマンに関してはほぼ確実に、大切な何かを失うこと=スパイダーマンになる、という決まりがあると思います。原作コミックのことはそこまで詳しく無いのでわかりませんが、トビーとアンドリュー、スパイダーバースに出てきたスパイダーマン達はもれなく大切な人を失っていました。

今作で先輩スパイダーマンが出て来たのは、そんなトムへのエールのためでもあったのかなと思います。

救済がテーマだった今作において唯一救われなかったのが、トム・ホランド演じるピーター・パーカー/スパイダーマンでした。しかしトムのスパイダーマンとしての物語はここから始まっていく、という終わり方でした。つまりこれがオリジンストーリーです。そしてスパイダーマンにオリジンストーリー以上に辛い宿命は存在しないと願っています。スパイダーマンっていうのも悪いもんじゃないと思わせてくれるような明るい人生を、トムが過ごせることを信じています。

スパイダーマンの今後

エンディングでは、高校卒業認定資格の本を持っていたことから、高校にいたという事実すら消えているということがわかります。家族も無くし、友達も無くし、頼れる人が一切いなくなってしまった中、一人ニューヨークの夜を自作のスーツでスウィングしていました。全てを失った上で、ヒーローとして再起していく未来を予感させる終わり方です。

今後のストーリーは、まだ決まっていないと思います。なので、このまま新しい人間関係を築いていくか、みんなに思い出してもらえるかのどちらにも転ばすことができるエンディングになっていました。

エンドクレジットのシンビオート、この世界のオズボーン親子、ソニー制作のマーベル映画「モービウス」、シルバー・セーブル、ブラック・キャット、クレイヴン・ザ・ハンター、カメレオン、スコーピオンなどの未映像化キャラクター達など、今後登場する可能性のあるキャラクターはたくさんいます。トムを主役にシリーズが続けられるのならこれらのキャラクター達がストーリーに大きく関わってくるのは間違いありません。が、僕はMJとネッドが側にいる状態でのそれらの作品が見たいです。この三人には離れ離れになってほしくないです。

どれだけ時間がかかってもいいので再登場してほしいですが、あまり時間を空けるとファンからの期待度が上がり、復活が難しくなるので2、3作後の作品では記憶を取り戻してほしいです。

そして何より、トムを中心としたシリーズが続くことを期待しています。

 

最後に

自分の気持ちを文字に起こすことで、映画の色々なことを思い出し、そしてふわふわとした感情がまとまっていきました。

文章にするということの力はすごいな〜と思いました。

初めてのブログなので、文章もおかしかったり、見にくかったりもしたと思いますが最後まで読んでいただきありがとうございます。

今後も映画の感想をベタ褒めで書いていきたいです。